ひとり言
「かっぱ」は日本中の川や湖や沼など水が豊富にあるところで暮らしていました。
何故にその「かっぱ」は急に姿を消してしまったのでしょうか?
明治時代の初め頃までは実際に「かっぱ」を見た人が存在していました。
「かっぱ」がいなくなりだしたのは、つい100年ほど前の事になります。「かっぱ」たちの数がどんどん減るようになってきたのは悲しいかな人間たちとの暮らしと関係が深いようです。
洪水を防ぐためや、田んぼに水を引くために川のかたちを変えていったためです。船を通すために運河もどんどんつくりました。
自然の岸辺でたくさんの動物や虫などと一緒に暮らしていた「かっぱ」にとって、水辺が人間たちの都合の良いように変えられてしまいとても生活しにくくなりました。
大正・昭和と日本は、近代化のために川の岸はコンクリートで固められ、川底はえぐられて平らにされあちこちにダムが建設されました。おまけに、日本中の川辺につくられた町や工場からは汚い工業排水や生活排水などが流れ込むようになりました。
ついには山奥の川まで水力発電のためにダムがつくられたり、ゴルフ場の開発が進みました。
そう、かっぱ達が姿を消すのにさほど時間はかからなかったのです・・・・・・・。